こんにちは。ギボンヌです。
2020年から無農薬・無肥料栽培がプランターで可能か?ということをやっています。
全く経験のない初心者が突然思い立ってやっていますので、普通の感覚ではやらないようなアホな感じです。
純粋に、植物がどうして育っていくのか?をみたかったというのもあります。
今シーズンは先シーズンから学んだことや、そのほかの学びと自分の感覚をミックスして少しかえてのチャレンジになります。
相変わらず、アホなことをやっていますが、今回も自分のカラダで確認したいためです。
2020年の記事は下記からどうぞ。
無農薬・無肥料栽培はプランターで可能?固定種野菜を土作りから育ててみた
先シーズンを経てますます悩ましいのは「土作り」です。
肥料の残っていない土であらねばいけないけれど、カスカスの洗われたような運動場のような芝の目土でも作物は育ちません。
草でも育ちませんでしたから。
けれども、施した肥料ではダメ。
つまり、土の中の科学的な物質はもちろんのこと、未分解の有機物がない状態を作らねばいけないということです。
土とは一体なんなのかについて調べる
土について知りたいと思った時、ある裸足の男性から本を紹介していただきました。
スペクテイター(vol.47)「土のがっこう」でした。

この本は是非多くの人に読んでもらいたいです。
砂漠がなぜできるか?とか考えてなかったなぁと思いました。
私は馬鹿なので砂漠という「気候」の「土地」がこの地球にあるとしか認識していなかったのです。
この本で土の成り立ちに触れることになった私です。
土は人間が浪費し、使いっぱなしにし、循環させていかなければ、きっと簡単に砂漠になってしまうのだと思いました。
そして、文明もかんたんに途絶えてしまう。
私は至急、土が出来ていくことをカラダで学ばなければいけないと思いました。
そして、その後、三浦伸章さんの「ガッテン農法」という本に出会いました。

ススキや落ち葉でマルチする(畑の上にかぶせる)ことをみて、「これだ!」と思いました。
本来の土の成り立ちを考えるならば、落ち葉や草が枯れて、それが分解されて土と化していくのだと思うのです。
私は岩が砕けて砂になり土になってゆくのだ、というような無機的な土(芝の目土)をつかっていたのですが、そういった有機物をどう取り入れていけばいいのかわからなかったのです。
ススキや落ち葉が分解されて土になってゆくのを観察したいと思いました。
しかしながら、このやり方は米糠やお酢や籾殻燻炭(もみがらくんたん)などを使ったりします。
それが無肥料栽培にあたるか?というと違うという人もいるし、そうだという人もいるんだろうな、と思います。
でも、土自体にススキや落ち葉や何かを混ぜ込むということはしないことを知って、私はこのガッテン農薬をプランター畑に取り入れてみようと思いました。
その頃、もう一つの本に出会いました。
それは高田宏臣さんの「土中環境」という本でした。
とても大きな衝撃を受けました。

これは土というより、土壌についての専門家による本なのですが、これも是非読んでいただきたい本です。
これにより、土はその場の土だけを作るようなことではない、環境なのだと知るのでした。
ですからこの本を読んで「プランターじゃダメだ」とも思いました。
でも、プランターしかないので、なんとかするしかないので、知恵をしぼります。
無農薬・無肥料栽培はプランターで可能?固定種野菜を土作りからやってみよう
というわけで、やはりやってみなくては始まりません。
1年目の同じプランターと同じ土(芝の目土)を使ってやっていきます。
プランター畑の環境を考える
「土中環境」をよんで「プランターじゃダメだ!」と思ったと書きましたが。
なぜかというと、土壌においてはコンクリートで固めてしまったところの土が泥化してしまうということを知ったからでした。
泥になってしまうと通気も悪くなるし、水はけも悪くなってしまう。
プランターはまさにコンクリのようなものです。
実際、先シーズンの芝の目土のプランターの面を掘り起こしてみると、細かい砂が集まって、水分を含むと泥化しそうな感じになっていました。
これについてどうするかを考えました。
プランターに土がダイレクトに面しないように、細い竹を差し込むことにしました。
細い竹なら水捌けも、通気もよいのでは?と考えたのです。
それに竹パウダーコンポストをやっているので、微生物も竹とは相性がいいのではないかと思っていました。
竹はホームセンターで束で売っている細い竹を購入して、DIYコーナーでノコギリでプランターの深さに合わせてカットしました。
底面には軽石を入れていたのですが、なんとなく、「地元の石の力をお借りしたい」思って、河原で小石を集めてきました。
プランターなので、土地とは関係ないようにも思うのですが、すこしでも土地の力と繋がってほしいなぁという淡い気持ちです。
大きい石をいれたかったのですが、出来るだけ平たい石を選びました。
プランターの環境としては竹と底石を使うことで進めていくことにしました。
プランター畑の土と微生物を結びつける
芝の目土は洗われたような砂のような土です。
基本的にそこに有機物を混ぜ込むことはしないぞ、と決めていました。
実は吉田敏道さんの「菌ちゃん」の野菜作りの土作りのことも気にはなっていました。
こちらは土に野菜クズや土を混ぜ込むようなのですが、私の場合は、その混ぜ込む「土」自体が森の落ち葉などからできた有機物由来の土ではなく、岩が砕けて砂になり土になった無機物由来のもので、しかも洗われたような無菌のような土でしたから、手を出せませんでした。
その後、「菌ちゃん野菜をつくろうよ!」(あんず ゆき)という子供さん向けの本を取り寄せて読み、感動しました。

そして「菌ちゃん」については吉田敏道さんが体験として販売してくださっている「リビングファームキット」でプランターの実験とは別にお野菜(スプラウト)を育てる体験をしてみました。

これの学びは大きいものでしたので、今後に活かしていきたいと考えています。
有機物を混ぜ込むにしても、そのベースになる「土」を自ら作っていかなければならないと思っていました。
「菌ちゃん」の「リビングファームキット」についてくる「土」の質がとてもいいのですよ。匂いからしていいのです。
そりゃ、野菜クズを混ぜ込んでも発酵分解していくだろうなぁと思いました。
あの土だから混ぜ込むことが可能なのだと思うのです。
あの土は微生物が沢山、沢山、ウヨウヨいるのだと思います。
そのリビングファームキットの良い土ですら2サイクル目のときに水分量が多かったらしく、野菜クズを混ぜ込んだら見事にウジャウジャ線虫がわいたのです。それをみて大喜びした私(普通は喜ばないことです)…良い土でも上手くやらないと虫がわく…つまり発酵分解が追いつかず腐敗によるのです。
でも、うちのプランターの芝の目土ではそうはいかないと思います。
発酵より、腐敗に進むと予想します。
そこで選んだのが「ガッテン農法」でした。
ガッテン農法では、混ぜ込むことはないのですが、土の下にススキや落ち葉、籾殻燻炭(もみがらくんたん)や米糠をいれたり、土の上にススキや落ち葉を重ねたりはします。
重ねるけど混ぜ込まないのですね。
まずは、土に微生物を結びつけられるように環境をつくりたいと思いました。
プランター畑でガッテン農法をやってみる
プランターで土中環境を読んで考えたことと、ガッテン農法とをミックスしてやってみることにしました。
まずは河原で小石拾い。
徒歩で河原に行って運んでくるので何度か通いました。
そして、落ち葉拾いとススキ集め。
これも徒歩で野山に行って集めるので、何度か通いました。
米糠は無農薬の米糠をネットで購入しました。
籾殻燻炭(もみがらくんたん)は竹炭の細かい目のものを代わりに使うことにしました。
そして、準備を整えてからプランターに土を入れていきました。
ガッテン農法のやり方については書籍を参考になさってください。
私はたっぷりの落ち葉の上にたっぷりのススキをかぶせてプランターを越冬させました。
これで、土ができているか?というのは分かりません。
それでも、進んでみるしかありません。
プランター畑に種まきをしてみた
野菜の種を蒔いてみました。
いや、野菜以外も蒔きました。
クローバーとか。
マルゼンジュンク堂書店に店が沢山売っていたのです。
前回はポットで苗を育てて…ということをやりましたが、なんとなく、直播きのほうが良い気がしたので温かくなってくるタイミングでプランターに直接種を蒔いてみました。
固定種かどうかわからないもの(ムカゴ)もポロポロ蒔きました。
性格的に、そんないい加減な感じの私です。
オガクロさん(阪急山本駅にある八百屋さん)で買ってきた里芋もやってみることにしました。
里芋は水に挿して発芽してから土に埋めました。
プランター畑の野菜が育ってきた
期待をしないでプランターを観察していました。
先シーズンはトマトときゅうり以外にも実はネギやニラも蒔いていたのですが、ネギやニラも本当に小さくしか育たなかったのです。
土がカチコチなので、根が張れなかったのだと思います。
今シーズンはネギが50センチをこえて伸びました。
実は実験的な畑という認識なので、あまり「食べるぜ!」という意気込みはなく観察していましたが、ネギが延びたときに少しいただきました。
硬かったです。
いえ、期待してないので、食べさせてもらっただけでも嬉しかったです。
根っこの大きさと上部の大きさは比例するのだと思ってみていましたから、ネギの成長を見ると、今シーズンは土がカチコチにはなっていないのだとわかります。
ススキマルチをふんだんにしたので、雨がたくさん降ってもダイレクトに受けないですみ、水溜まりにもならず、上手く水が捌けてくれているのかもしれません。
ススキを土に差し込んでみると、底面までスーーーーッと差し込めます。
これはなかなか大きな発見でした。
里芋は小さいながらに元気に育っています。

ムカゴは、草かと思っていたらあちこちから生えてきたので、「オヤ?なにかな?」と記憶を辿ると、道の駅で買ってきたムカゴを食べたなかの少しを畑に蒔いていたのでした。
のちに、今シーズンの私の目玉でもあるヘチマが芽を出してくれました。
かなり忘れた頃に芽が出たのです。
私はヘチマのスポンジを使い始めてヘチマを愛するようになりました。
ヘチマは洗剤要らずで食器を洗ったり、あちこち洗ったりできる優れものなのです。
ヘチマ愛についてはこちらをご覧ください。
この夢の「ヘチマ」ができたら大変なことです。
8月にはヘチマの苗の一つはベランダの屋根までのびました。
なかなか花が咲きそうな気配がなかったので、今年はまだ土が育ってなくて無理かな…と思っていたのですが、ツボミができていました。
そして、大雨が続くさなかについに黄色い花が咲きました!
8月までに、ネギとニラとムカゴと里芋とヘチマと大葉と草達がプランターのなかで混在していました。
大葉もどんどん育つので、収穫しては食べたり塩漬けにしたりしています。
ヘチマと里芋は並んでいますが、地中でも仲良くやってくれているのでしょうか。
プランター畑の虫について
虫に関しては、ネギが面白かったです。
ネギを食べる幼虫(ネキリムシ?)がやってきて、随分食べていきました。
そして、ネギの中にこんもりと糞をしてゆくのです。(思わず笑ってしまいました)
我がぎぼん舎の畑においては虫は「家族」とみているので、取ったり、駆除するようなことはしないで、ただ観察をしていました。
この幼虫はひとしきりネギを食べたらどこかにいなくなってしまいました。
短い期間のことでした。
ネギを食べずに生やしていると、終わりになってくると、アブラムシが集まってきました。
朽ちていくものには虫が分解させるために集まってくるようです。
ヘチマにはいつもアリが登っていました。
アリもお仕事をしているのだろうなぁと思って観察しています。
大葉は、昨年ご近所さんから頂いた大葉の鉢にはアブラムシが大量について、食べるのをやめて観察していました。
今シーズン我がプランターに蒔いた大葉には今のところ虫が付いている気配はありません。
成長期は虫が来ないで、朽ちるときには虫がくるのかもしれません。
観察したいと思います。
おわりに
今回は無農薬・無肥料栽培はプランターで可能かを確かめるために固定種野菜を土作りから育ててみていることについての2シーズン目(2021年な上半期)の学びについて書きました。
2021年の上半期の学びは、結構大きかったです。
「畑は発酵」なんだとカラダで感じたのでした。
ススキと落ち葉という自然の森のサイクルのような環境を作ってみたことで、芝の目土という無機質な土の中にも微生物が住んでくれるようになってきたのかもしれません。
いえ、まだまだなのかもしれません。
ネギやニラや大葉やバジルやムカゴや里芋やパクチーやクローバーやどこかからきた草など、いろんなものがそのタイミングで生えてきてくれてるのだと思います。
その植物や虫や鳥の糞などによって、少しずつ自然のような微生物がすめる環境になっていくことを祈りながら、今後も観察していきたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございます。
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