こんにちは。ギボンヌです。
最近、自分で自家製小麦粉酵母でパンを焼いたり、お菓子を焼いたりしています。
そのなかで、国産の無農薬、無肥料の地粉(中力粉)を探して使うようになりました。
小麦粉のアレルギーやグルテンアレルギーなどと聞きますが、私は自分で焼いたパンを食べていてもお腹の調子が悪くはならないのですよね。
もしかして、農薬(ポストハーベストも含め)の影響は大きいのではないかとおもったりしたのです。
けれど、私は自分で作物を作ることをしていません。
だから、無農薬の難しさも知りませんし、農薬を使うことへ意見を述べるのには無責任とも思えます。
「不妊の種」と言われる野菜を食べていることについても考えさせられることもあります。
ここはひとつ種採りも兼ねて、無農薬・無肥料栽培をやってみようと思いました。
今回は私がどうしても疑問である「無農薬・無肥料栽培は可能なのか?」「植物が育つとはどういうことなのか?」「無肥料とはどういうことか?」というところを体感として確かめるため、その経過の学びについてseason①2020年の学びとして記しています。
最終的には種採りをして未来に種を連鎖させて種を残すことが目標です。
ですから、固定種の野菜のタネを購入し、土作りということから考え、野菜を育ててみることにしました。
ただし、私は本を参考にしたり、ネットを参考にしたりはしても、野菜栽培はど素人です。
ツッコミどころ満載だろうとは思いますが、昔は家庭で試行錯誤してたのだと思えば…と、「あえて」馬鹿なことも「ちゃんと馬鹿になって」実験的にやってみています。
子供のころのように知識よりやってみたいのです。
ここに書いていることは私ギボンヌの体験でしかなく、ここに答えはないと思ってお読みください。
無農薬・無肥料栽培はプランターで可能なのか?
無農薬・無肥料と聞いて、それが明確には理解できていないのです。
まずそれについて調べてみました。
無農薬・無肥料栽培とはなんなのか?
無農薬・無肥料栽培と聞くとどんなイメージでしょう?
自然栽培なんていいかたもしますね。
その明確な違いは私はわかっていなかったりしますが。
私は土団子に色んなタネを混ぜ込んで、草が生えてるところに投げて、自然に生えてくるものを待つ…というようなイメージを持っていました。
それで、あとは自然任せで何もしないというような。
自然に合うものはその草のなかに紛れて育ってくる感じなのかな?と。
環境のなかで生きていけるものだけが育つのだ…というようなイメージです。
だから、百発百中育たない、収穫できないんじゃないかというイメージを持っていました。
そうでもないんですね。
私が無農薬・無肥料で育てた小麦の地粉を買えるくらいだから、無農薬・無肥料栽培をされている農家さんは安定的に育て、収穫することができているということですもんね。
とはいえ、そんな農家さんでも難しいことはたくさん経てのことだと思います。
さて、それでは無農薬・無肥料栽培とはどういうことでしょう?
無農薬栽培とは?
無農薬栽培では農薬を使用しません。
現代の日本では作物を育てるのに、雑草が生えないようにしたり、作物に虫がつかないようにするために農薬を使うことは一般的となっています。
農薬を使わないと、虫がついて大変なのではないか?と思うのですがどうなのでしょう?
除草剤を使わないと、雑草が生えて大変なのではないか?とおもうのですがどうなのでしょう?
逆に、農薬やら除草剤やらを使って作物だけ生きれるものなのかしら?
こういったことも、やってみなくては、肌で感じていかなくてはわからないことのように思います。
農薬には大きく分けると化学農薬(殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、除草剤、殺そ剤、植物成長調整剤など)と自然農薬(竹酢液、木酢液など)がありますが、自然栽培ではどちらも使用しないのだそうです。
私は木酢液や竹酢液、などは使うのだと思っていましたが、そういった自然由来のものも使わないのですね。
有機栽培では、自然農薬などは使用できるというこたなのでしょうか。
家庭菜園において、ましてやプランターではどこまで突き詰めるかの境目を考えていく必要がありますね。
無肥料栽培とは?
無肥料栽培とは、化学肥料だけでなく発酵肥料と呼ばれる有機質肥料(堆肥、家畜の糞、油カス)も使用しません。
堆肥も使わないのですね。
私は竹パウダーコンポストをしているので、お花などの植物に堆肥をつかっていますが、それも使えないということです。
無農薬・無肥料栽培、つまり自然栽培というものはものは上記の2つのことを合わせているということですね。
それを知ると、ベランダでのプランターでの家庭菜園ではなかなか難しそうです。
プランターという時点で元々不自然な環境だからです。
どこに落とし所を見つけていくかはやりながら考えていきたいと思います。
無農薬・無肥料栽培の土をどうするか?
無農薬・無肥料栽培を調べていくと、悩ましいのは「土」なんですよね。
我が家の狭い庭の土は、家族によって除草剤まみれになっています。
裏の豪邸の庭は庭師が入るほどの大きなお庭で、もれなく農薬まみれ。
そこで数年前にマダニが発生して、さらにキツイ農薬をまいていました。
つまり、庭の土はアウト。
それならベランダのプランターでやるしかありません。
ですから私は「プランターで無肥料・無農薬栽培」をすることに決めました。
プランターでやるのは難易度が高いようですが、ないものは仕方ありません。
それでまず、プランターに入れる土について考えました。
ホームセンターで購入できる土といえば、腐葉土たっぷり、化学肥料たっぷりの土しか売られていません。
それだとすでに無肥料ではないことになってしまいます。
無肥料で育てるにはどんな土をつかうのだろう?
「固定種野菜の種と育て方」(野口勲・関野幸生 著)を読んでみても、そこに答えはありません。
ただ、そこに関野幸生さんが書いているのはこういうことでした。
「無肥料自然栽培をおこなうことを決意した私は、まず土壌の清浄化を目指しました。
つまりこれまでに畑に施した肥料を抜け切らせ、土の中の科学的な物質や未分解の有機物(油粕、魚粕、鶏糞、堆肥など)がなくなった状態にすることです。
そうすることで、本来の土壌の生態系、土の中の微生物たちのバランスが戻ってくるのです。」
「固定種野菜の種と育て方」(野口勲・関野幸生 著)より抜粋
肥料を抜け切らす?!
それは大変です。
ホームセンターの腐葉土や化学肥料たっぷりの土で「肥料を抜け切らせる」のにはやり方もわかりませんし、そこまでにとても時間がかかってしまいそうです。
できることなら、「砂漠」がなぜできてしまうのか?痩せた土地では作物が育たないのはなぜか?ということについてもカラダでわかりたい。
できることなら栄養を盛り込んでいない、どちらかというと「痩せた」方の土から始めたかった。
けれども私はここで、「普通の土」が手に入らないということに気づいてしまいました。
それにしても、これまでの常識はなんだったんでしょう。
肥沃な土地でなくては、痩せた土地では作物は育たない。
そう思い込んできたのですが…肥料を抜け切らせなければいけないなんて。
言葉の意味すら今は理解ができません。
庭の土は農薬まみれ、プランターに買ってきた土を入れようにも、ホームセンターの土は腐葉土や化学肥料たっぷりの土しかありません。
野菜を育てるために普通の土が手に入りません。
どうすればいいか?
そこで、私はホームセンターで買えるなかで唯一「無肥料」である「芝の目土」を買ってみることにしました。

野菜を育てるための土ではありませんが、肥料は入っていません。
そこだけはクリアです。
でも、綺麗に洗われた砂のような運動場の土みたいなカスカスな感じの土です。
そんな土で育つものはあるのでしょうか?
その下には小石と赤玉土をいれることにします。
無農薬・無肥料栽培とはプランターで可能?固定種野菜とは?
子孫を残していく種を使うことにこだわって、固定種野菜の種で育てていくことにしました。
固定種は肥料の依存度が低いので、無農薬・無肥料栽培しやすいのだそうですが、どうなのでしょう。
種取りする前に育つのかどうか?が問題です。
長い目で見て「固定種野菜を無農薬・無肥料で育て種を採る」ことを目指してやっていきたいと思います。
固定種野菜とは?
固定種野菜は大昔から人類が作り続けて、種を繰り返し採り続けながら品種改良してきた野菜の種です。
何世代にもわたり絶えず選抜し、淘汰されてきたので遺伝子的に安定しています。
地域の気候や風土に適応していくので、伝統野菜や地方野菜なんかもそうなんですね。(※今は伝統野菜や地方野菜にもF1種化されたものあるとのことです。)
F1種野菜とは?
「買ってきた野菜の種を蒔いたら芽がでて育つ」
ということを子供の時に体験していました。
けれども、最近は種を蒔いても芽が出なかったり、違うものが育つという現象を見て疑問を感じていました。
実はそれはF1種野菜または、F2種野菜だったことを知りました。
F1種とは、異なる性質の種を掛け合わせて作った雑種の1代目のことです。(F2が2代目ですね。)
F1種は安定した性質を持ちますが、その次の世代になるF2種はF1種に比べると不安定で、育つものもF1と同じ性質とは限らないため、農家さんはF1種から種をとることはなく、新たに種を購入するのだそうです。
ある日、食べたゴーヤの種を蒔いたら、かぼちゃかのようなものができたことがありました。
それは掛け合わせ(F1種)だったからだと理解しました。
売られている野菜にこのF1種が多いかというと、これらは安定した性質を持っているからなのですね。
F1種は生育がよく、特定の病気に耐性がつきやすいことや、大きさと味が均一で流通販売に向いているからなのです。
消費者が揃った形や味を求めることもありますし、形や大きさが揃っている方が大量に流通させていくのには、箱にも詰めやすいし、運搬にも都合がよかったりします。
ニーズにあっているからF1種が選ばれているのですね。
F1種ができたお陰で私たちは綺麗で虫食いや傷がなく、均一な形と味のお野菜を食べることができるし、みんなに野菜が行き渡るということもできたのかもしれません。
そのように有難いF1種です。
けれども長い目でみたら種を連鎖してゆけないお野菜を育てていくことには疑問を感じたりもするのです。
種を採れず連鎖できないお野菜しかなければ、私たちは常に種を買わなくては作物を育てることができなくなってしまいます。
それだけではなく、種を連鎖できない性質の野菜ばかりを食べている人間はどうなるのでしょうか?それは誰にもわかりません。
無農薬・無肥料栽培はプランターで可能?固定種野菜を土作りから育ててみた
どうしたらできるのか?を唸っていても埒があかないので、まずはやってみることにしました。
無農薬・無肥料栽培の種まきやってみた
まずは芽が出るのか?ということで、お茶のパックを使って種まきをすることにしました。
野口の種オンラインショップで購入した固定種野菜のステラミニトマトと、聖護院節成きゅうり、そして、比較として家の乾燥した赤唐辛子の種(おそらくF1種)を蒔きます。
土は、芝の目土を使います。
芝の目土に水を含ませて、南側の日当たりのいい部屋の窓際に置くことにしました。
3月20日はまだ肌寒いときもあり、空気穴があいたビニール袋をかぶせました。
無農薬・無肥料栽培の種まきから発芽
ステラミニトマトと、聖護院節成きゅうりは5日後には芽が出始めました。
可愛い芽がでてくるのはなかなか愛おしく嬉しいものですね。
唐辛子は芽がでません。
無農薬・無肥料栽培のプランター植え替え
聖護院節成きゅうりはフタバが伸びてきたので、ポットに植え替えすることにしました。
ステラミニトマトはまだ小さな芽ですが、同じタイミングに植え替えしました。
きゅうりは細かな根が張り始めていて頼もしい感じがしました。
唐辛子は芽がでそうにありません。
まだ朝晩は冷えるのでビニールをかぶせています。
フタバが随分しっかりしてきました。(4月2日)
無農薬・無肥料栽培の種まきからプランター植え替え
赤唐辛子は芽が出ませんでしたが、プランターに植え替えすることにしました。
きゅうりの新芽が大きくなってきました。
ギザギザの葉っぱです。(4月12日)
3月中頃の種まきの時にプランターに赤玉土と芝の目土をいれて、ビニールをかぶせていました。
植え替えができました。(4月25日)
プランターに3つの苗を植えました。
ステラミニトマトを植え替えします。
トマトも一つのプランターに三つの苗を植えます。
このプランターにはまだ小さな苗で写真で見ると
「どこにあるの?」
という感じの小ささです。
どうなるでしょう。(4月26日)
トマトはなんとか生きています。(5月9日)↓
きゅうりは2つが枯れてしまいました。↓
我が家は山のてっぺんにあり、ベランダは南側にあります。
雨も風もお日様も遮るものがありません。
必要を感じればなにか策を講じようとは思います。
今シーズンは過酷な中での様子を見てみたいので、この過酷な状況のままでいきたいとおもいます。
最後のきゅうりは成長しないままに、花を咲かせました。
そして、朽ちていきました。(6月17日)
トマトも生きていましたが成長は止まってしまいました。
結局、きゅうりもトマトも、運動場のような栄養も何もなさそうな土では芽はでてもちゃんと育つことはありませんでした。
きゅうりもトマトも、根が奥深くに伸びることが出来なかったのです。
観察していると、横に広がって伸びていました。
伸びる方に伸びた結果なのだと思います。
ちなみにこの「芝の目土」のプランター畑では、草もそんなに生えることがありませんでした。
生えてきたのは運動場にも生えているメヒシバくらいでした。
草にとっても過酷な環境だったようです。
ここまでの学びから次に繋げていきます。
おわりに
今回は無農薬・無肥料栽培はプランターで可能なのか?を確かめるために素人が試していることを綴っています。
種採りを家庭で可能にするためにも、固定種野菜の種を土作りから素人が悩みながら試している途中経過をお届けしました。
1シーズンで終わるとは思っていないので、ここからスタートだと思います。
芝の目土というさらさらした洗われたようななんの栄養もないような土に種を蒔いてみたものの、太陽と、雨と、運動場のような土だけでは育たないのだということがカラダで体験できました。
そして、こんな小さなベランダでのプランター栽培でも土と水と、お日様と雨や風を少し感じることができました。
運動場のような土は雨が沢山降るとカチカチに固まってしまいます。
カチコチの土では根っこが深く伸ばせないようで、根っこが横に広がるように伸びているのがわかりました。
どんな環境においても、生きようとする、子孫を残そうとする種の生命力に驚きました。
けれども土はこのままでは作物を育てられないと思いました。
そんなことはあたりまえと思われると思います。
馬鹿なことをやっていると思われそうですが、私はどんな事もカラダで体感しないことには理解に繋がらず、納得ができないのです。
無肥料である事がどういう事なのか?を言葉で書いてみても事実がどうであるかは体験してみなくてはわかりません。
いま一度考えて、またこの芝の目土を使って(土は育てていくつもりです)チャレンジしていきます。
今後も成長記録をお届けしていこうと思います。
最後までお読みくださりありがとうございます。
続きの2021年の記録についてはこちらをご覧ください。
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