こんにちは。ギボンヌです。
2021年10月24日に箕面山で開催された坂田マサコさんの生物多様性ツアーに参加してきました。
その第4弾です。
面白すぎたので、一つにはまとまりませんでした。この第4弾が最後になります。
このツアーは自然農をされていて、農業指導をされているトランジションR171の牧馨さんの主催でした。
トランジションR171

生物多様性ツアーは正直言うと、どんなものかも分からなかったのですけど、なんだか今の私にピンときたんですね。
今回は生物多様性ツアーとはどんなツアーなのか?坂田マサコさんと箕面山に行って学んだことや、ギボンヌが感じたことを4回にわたってまとめています。
※聞き間違えなど、間違いがあるかもしれません。ご指摘ありましたら訂正いたします。
生物多様性とはなにか?生物多様性ツアーとはなにか?坂田マサコさんについての情報はこちらからご覧ください。
生物多様性ツアーとは?坂田マサコさんの箕面山ガイドから学んだこと
第4弾では獣害について、犬捕まえ名人の坂田さんのお話、気候変動についてまとめています。
坂田マサコさんから獣害について学ぶ
熊や猿や鹿が街に降りてくることについて、今は獣たちが街に降りてきてしまうことが問題になっています。
もともと日本では里山が緩衝地帯になっていました。奥山に足を踏み込むのはマタギさんたちでした。
昔は犬が放し飼いだった里犬(山犬)がいました。
集落ごとに犬を飼っていたのです。
その犬たちは集落に足を踏み入れる知らない人間を追い払ったり、山から降りてくる獣を追い払うこと以外に、集落の子供と遊ぶことをしていました。
そして、集落の好きな家でご飯をたべていました。
江戸時代に外国からやってきた人たちは、この里犬が厄介だったことを記しているのだそうです。
ワンワンないて追い回され、やっと逃げたと思ったら、次の集落の犬にワンワン鳴かれて追い回されるのでした。
集落ごとに里犬がいたのですから見知らぬ外国人がやってきたらそれは大変ですね。
熊は犬が嫌いで出てこなかったのだそうです。ワンワンなかれるのが熊は苦手なのだそうです。
昔の人はそんなふうに獣の力を借りて畑や田んぼを守っていたのです。
しかしながら、今は私的所有する意識が強いことや、放し飼いすることへの批判も大きく、そうしたことをすることが少なくなりました。
八王子市、相模原市では獣害に困っていて、里犬をやりたいねとなっているのだそうです。
長野県では(モンキードッグ)と呼び、相模原市では(地域犬 サル追い払い中)など名札を付けているのだそうです。
昔の日本人は昔は季節ごとにあったものを食べていました。
春には山菜
夏には川魚
秋には木の実
冬には保存肉
というように。
人間が鹿の天敵だったのです。
縄文の遺跡からは鹿や猪の骨が出てきます。
山の木の実が減っているから獣たちは山を降りてきてしまうのだと思っていたら、それだけではないようです。
クワノミが好きだったのに、畑の野菜の味を覚えてしまったから降りてくるのです。
猿は畑の野菜をかじっても全部を食べずにかじりさしをポイッとするのは、行儀が悪いのではないのです。
そうしないといけないからそうしています。
その食べ残しを食べる他の動物たちに残しているのです。
そして、他の動物はそれらの種を遠くまで運んでくれるのです。
動物たちも共生しているのです。
猿も森を作ります。
山口の椎葉村に犬放し飼いしているおばあさんが住む家があり、そこの作物はなにも獣にやられないのだそうです。
「サル」と呼ぶと、「サルと呼んではいけない」というのだそうです。
おばあさんは「山のあんちゃん」と呼ぶのです。
猿は人間より森の先輩なのです。
犬つかまえ名人の坂田さんの話
福岡の集落で野良犬がいて、捕まえられないで困っていると連絡をうけて「犬つかまえ名人」の坂田さんがその犬を捕まえに行ったことがあるそうです。
その犬はまさに里犬のように獣がきたらワンワンと吠えて追払っていたようなのですが、犬を嫌がる人が爆竹を投げつけたり、棒を持って追いかけたりして、その犬は人間不信になっているようでした。
坂田さんは犬を探して、会話をして、3日かけて打ち解けて、リードをかけるところまでで終わりで、一旦東京にかえりました。
箕面山でも、坂田さんをみて嬉しそうに尻尾をブンブンに振って喜んでいるワンコさんがいました。
坂田さんは言葉だけでなく、動物や植物とエネルギーのやりとりをしているように感じました。
その犬は坂田さんがしばらく福岡へいけないままに過ぎている間、また人間を警戒するようになってしまっていたようでした。
「もう忘れてしまったかな、、」と思いつつも、坂田さんが犬に会いにいくと、その犬はちゃんと覚えていて「坂田さーん!♡」って喜んで走ってきたので、山で一緒に遊んで捕まえたのだそうです。
とても良い子で、獣を追い払ってくれたり、利口だけれど、人によっては怖がったり嫌がったりするから里犬は難しいところもあるようです。
理解が得られるなら獣害に対して犬の力を借りるのはとても良い効果(多分防犯にも)があるのでしょう。
坂田マサコさんから気候変動について学ぶ
日本では「温暖化」という表現を使いますが、世界ではクライメイトチェンジ(気候変動)と呼んでいます。
この気候変動については森をみていると感じる変化があります。
ヒナが育つ頃、虫がサナギになります。
サナギは柔らかくてヒナにも食べやすいのでふ。
ホオジロが好んで食べるのですが、昨今ではヒナが育つ頃には温かくなって蛹が羽化してしまっているのです。
つまりヒナが食べるサナギが無くなってしまっているということなのです。
タイミングがズレているのです。
クマゼミの北上や北海道の米が1番美味しくなっていることからもこの気候変動は感じられます。
しかしながら、地球は太古からも暖かくなったり、寒くなったりしている。
江戸時代には小氷期があったり、縄文時代には縄文海進があったりもしました。
昔はそれでも、地球は生物多様性による恒常性が保たれていたのです。
現在はCO2を吸収しない海になっていたり、森は若い森はCO2を吸収するものの、そういう森が少なくなっています。
昔とは条件が変わってきていることをどう感じるか?ということになります。
今は6度目の大絶滅時代です。
生物多様性が狂ってくることで滅びていくのです。
アマゾンの森がなくなると人間は生きていけなくなります。
アマゾンの地表は7センチしかないけれど、この森林はすごい雨が降っても流れません。
アマゾンの森からシアノバクテリアが多くの川に流れてゆっくり海にながれていきます。
シアノバクテリアにとっては海の中が最初は生きる場所でした。
アマゾンの森林を全部切るとシアノバクテリアがなくなることで、人間は生きていけなくなるのです。
シアノバクテリアとはなにかと調べますと、熱帯魚の水槽にわいてくる藻のようなもので、嫌がられているようでしたが。
このシアノバクテリアは、私たち人間の祖先の霊長類が生まれるさらにさらに昔の35億年前に誕生した大先輩なのだそうです。
シアノバクテリアは酸素のなかった地球に光合成により酸素を生み出してこの地球の生物多様性の土台を作った存在なのです。
ということは熱帯魚の水槽にわいてきたときは酸素が足りないとして、バランスされてでてきている?とも思ってしまいますね。
【おわりに】坂田マサコさんの箕面山ガイドから学んだ生物多様性
今回、初めて生物多様性ツアーに参加して、「子供の時にこんな事を学びたかった」と思うくらい、とても面白くて、ずっとお話を聞いていたいくらいでした。
坂田マサコさんのお話は泉のようにどんどん湧いてきます。
自然に手触れ、匂いや風や湿度などを肌で感じて、坂田マサコさんのお話を聞くことはとても大切な経験だったと思います。
「こんなことを知らないなんて!」
と無知な自分に気付かされます。
私たちは自然に生かされていて、生物多様性の一員なのです。
生物は淡々と営みます。
私たちは知らなかった世界を覗いて、感じる必要があると思いました。
今回は、さらりと感想を書くことができませんでした。
沢山の学びを頂いたことを、生のお話を、自分言葉にしてネット上に記しておきたいと思ったのです。
ここに来てくれた誰かが、生物多様性について関心を持ってもらえたり、ネイチャーガイドツアーに興味を持って生物多様性について触れてもらえるきっかけになればと思い長々と書かせていただきました。
ここまで、最後までお読みくださりありがとうございました。
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